「メンバーさん」と介護職員、看護師で作り上げる
世田谷の”素敵なコミュニティサロン”
【クラブツーリズム・ライフケアサービス】
※この仕事は募集終了いたしました。ご応募ありがとうございました。
介護の現場に関わってみたいと思ったことはありませんか。
とはいえ、一言で介護といってもたくさんの種類があり、どこから始めるのがよいか、迷うこともあると思います。
介護現場でのキャリアをどのように始めていくのか。
もしかすると、この施設で見つけられるかもしれません。
下北沢、三軒茶屋といった賑わいある街に至近ながら、閑静な住宅地が広がる世田谷区梅丘エリア。
まごころ倶楽部梅丘は、小田急小田原線梅ヶ丘駅から徒歩5分ほどに立地するデイサービス施設です。
まごころ倶楽部梅丘に一歩足を踏み入れると、広々とした空間に自然光が射し込む明るい空間が広がっていました。
「まごころ倶楽部梅丘には、150名ほどのメンバーさんがいらっしゃいます。1日にいらっしゃるのは40名ほどでしょうか。」
そう話すのは、管理者の磯谷さん。
「中には、利用されているメンバーさんからの紹介で、うちに来ていただいている方もいらっしゃいます。」
まず気になったのが、ご利用者を「メンバーさん」と呼んでいること。
「私たちはまごころ倶楽部梅丘を“地域のコミュニティサロン”だと考えているんです。」
「介護現場は閉鎖的に思われてしまいがちなので、ただ施設のサービスを利用しているだけではなく、共にこの地域で暮らす方々が、“自然な人付き合い”ができる場所でありたい。」
「ご利用者様のことを『メンバーさん』と呼ぶのには、そんな想いも込められています。」
メンバーさんたちも、穏やかというか、お洒落な方が多いのに驚きます。
まさにサロンという言葉がしっくりくる空間。
「世田谷という土地柄もあり、相応の人生経験やキャリアをお持ちの方が多いのは確かです。」
「その分、スタッフの言葉遣いや所作には気を遣っています 。メンバーさん同士やスタッフとの会話を楽しみにいらっしゃる方が多いですね。」
集まることに意義を持つ。
だからこそ、施設内にポジティブな雰囲気が溢れるのだろう。
ふと壁に目を向けるとこんなポスターが。
デイサービス施設で日帰り旅行を開催しているのは、とても珍しいのでは?
「運営する私たちクラブツーリズム・ライフケアサービスは、旅行会社クラブツーリズムの関連企業です。ご年配の皆さまの旅行ノウハウが豊富なこともあり、日帰り旅行企画が実現できています。」
「スタッフはもちろん、看護師も同行するので安心感があり、これが楽しみで日々のリハビリを頑張っているメンバーさんも多いんです。」
旅行に行くという目標に向けて、旅をより楽しむために、リハビリにもポジティブに向き合うことができそう。
「日帰り旅行は年に2回の特別イベントですが、その他のレクリエーションやイベントの企画にもかなり力を入れています。」
「たとえば芸大出身のスタッフがいるんですが、メンバーさんのレクリエーションでも、その才能を発揮してすごい作品を作ってくれたりするんです。
壁に飾られた立体的な絵は、すべてメンバーさんとスタッフによるものなんですよ。」
壁には、お世辞ではなく“アート”と呼ぶにふさわしい作品の数々。
介護に関連したスキルだけでなく、スタッフ個人の特技や強みが、施設の良さにつながっていると感じる。
「実は私自身も、元々クラブツーリズムで旅行関連の仕事をしていました。」
「まったく違う業界からデイサービスの現場に飛び込んだので、この世界の“当たり前”をあまり気にせずに『もっといいやり方はないか』『すごく時間がかかる作業だけど、もっと効率化してもいいのではないか』という視点で、スタッフがより活躍できる職場にしていきたいと考えています。」
「不要なタスクを効率化することで、自分たちの業務を改善できるだけでなく、それがメンバーさんの満足にもつながりますから。」
実際、小さな業務改善による効率化により、残業時間は目に見えて減っているのだとか。
サロンのような素敵な雰囲気を持つデイサービスは、小さな改善の積み重ねと、適材適所のチームワークから生まれているようだ。
次にお話を伺ったのは、まごころ倶楽部梅丘で看護師を務める丸山さん。
施設の設立直後に入職したという丸山さんは、施設のこれまでをつぶさに見てきたベテランです。
丸山さんが話されたのは、看護師としての病院勤務時代とは違う「責任の重さ」でした。
「まごころ倶楽部梅丘に入る前は、総合病院やクリニックなど、すぐそばに医師がいる医療現場で働いていました。」
「それに対してデイサービスは、医師がいないのが基本です。それは、私達看護師にとって“指示を仰ぐ相手がいない”ということを意味します。」
医師が不在の介護施設では、看護師の的確な判断が求められる。
同じ看護師というポジションでも、求められる意識、そして責任感は大きく変わってくるのだろう。
「大きな責任が伴う仕事ですが、私にとってまごころ倶楽部梅丘は、これまでの経験や知識を活かせる“集大成の職場”だと思っています。」
「ここに来るまでに経験してきたさまざまな看護の現場経験が日々の行動や判断に活かされていると感じます。」
そんな丸山さんが見せてくれたファイルがありました。
「これは、『ケアカンファイル』です。」
ケアカンファイル?
「メンバーさん全員に1冊ずつ用意していて、身体状況や持病、服用している薬やご家族の連絡先、そして緊急時の搬送先などをまとめています。」
「まごころ倶楽部梅丘では『ケアカンファイル』と呼んで、スタッフの介護・看護の要となっている重要なツールなんです。」
このケアカンファイルが生まれたきっかけになったのは、丸山さん自身の苦い経験だったという。
「以前、リハビリ中に意識を失ってしまったメンバーさんがいらっしゃいました。
救急搬送になった後で思い返すと、前兆はあったのです。
私達の観察が甘く、異変を事前に察知することができなかった結果でした。」
「看護師は日々のふれあいや日常会話を通して、メンバーさんの体調の変化を見抜かなければならない。」
「スタッフ同士で議論を重ね、改善を繰り返しながら作り上げたのが『ケアカンファイル』なんです。」
丸山さんを初めとした経験豊かな看護師のみなさんの知識と経験の結晶ともいえるケアカンファイルは、介護現場ならではの「責任感」から生まれた、メンバーさんの命を守るファイルです。
実際にケアカンファイルのおかげで処置が間に合い、メンバーさんが一命をとりとめたこともあったそう。
「まごころ倶楽部梅丘は、看護師としての経験を最大限に活かし、責任をもってやりきれる環境です。」
「みんなで責任を分かち合って改善していこうという空気がありますね。そのせいか離職率もとても低く、7名いる看護師の半数以上は勤務歴10年以上のベテランです。」
自分たちのことを隅々までわかってくれている看護師がいる 。
『地域のコミュニティサロン』にあふれる安心感は、経験豊富なスタッフの皆さんが育て、伝えてきた責任感と自信の上に成り立っているのだと感じる。
「看護スタッフには、医師がおらず自分で判断して最後まで対応しなければいけないこの環境を、自らのキャリアを最大限に活かせる場だとポジティブに捉らえてほしい」と語る丸山さん。
メンバーさんと最も近い距離で接する介護職員の小野さんは20代前半だという。
最年少スタッフのひとりだ。
メンバーさんとは孫ほどの年齢差がある小野さんがこの仕事を選んだ理由が気になった。
「もともとおじいちゃん、おばあちゃん子だったので、お年寄りの役に立つ仕事がしたいとずっと思っていました。地元山梨の高校を卒業してすぐ、未経験で介護の仕事に飛び込んだんです。」
地元の介護施設で5年ほど働いたのち、上京。
最初にまごころ倶楽部梅丘に持った印象はどうだったのだろう。
「初めて来たときから、みんな明るく楽しそうなのが印象的でした。そして、メンバーさんがみんなお洒落で素敵なことにもびっくり。山梨とはちょっと雰囲気が違うかもしれませんね(笑)」
屈託のない笑顔は、コミュニティサロンの空気を華やかにする大きな力になっているはず。
「最近嬉しいことがあって」と続ける小野さん。
「すごく些細なことですけど、休み明けに出勤したとき、メンバーさんに『この間はいなかったね』と言っていただいたときには感動しました。」
「まだ日も浅いのに、顔や名前を覚えてもらえたり、些細なやりとりの中でかけていただく『ありがとう』の言葉には、すごく幸せをもらえます 。」
“介護職はつらい”といった価値観が当たり前のように語られている現在。
「自分のやりたかったこと」として介護の現場に飛び込んだ小野さんの言葉からは、介護の仕事が持つ、心を豊かにする力を感じる 。
そんな小野さんは、日々どんなことを心がけているのだろう。
小野さんは言う「すぐに応えること」だと。
その言葉に込められた思いに、ハッとさせられた。
「以前の職場で、寿司職人だった男性をケアしていたとき、『今度お寿司を握ってあげるよ』と仰っていただいたことがあったんです。
その時は、ぜひ実現してあげたいと思いながらも『そのうちね』なんて言っていました」
「ところがその方が突然亡くなってしまって、願いを叶えることができなくなってしまいました。
もしもすぐに準備していれば……と、今でも後悔しています。」
死は予期しない形で突然訪れることがある。
だからこそ、「1日1日を楽しく過ごしてもらいたい」と話す若い小野さんのひと言は、重く胸に響く。その日を後悔しないために。
メンバーさんが安心して過ごしてもらうために、様子をさりげなく観察しながら、明るい笑顔で願いに応えていく。
知識や経験よりも、まごころを持った人がこの仕事に向いているのかもしれない。
「私自身もまだ経験は浅いですが、経験豊富な先輩たちにサポートしてもらいながら、毎日やりがいを持って取り組めています。だからぜひ同年代のスタッフが増えたらと思っています。」
「リハビリチームに同い年の子がいて、同じ職場で働く心強い仲間だと思っていますし、施設内のムードメーカーとして若いスタッフはどうしても必要だと思います。」
「世田谷の素敵なメンバーさんが集うコミュニティサロンで、介護のスキルを磨けるのはとても貴重な経験ですよ。」
お邪魔した当日は、ちょうど三味線の演奏会イベントが行われていた。それを観賞する姿からも、デイサービスというよりも「サロンでの愉しみ」といった雰囲気が伝わってくる。
1フロアで決して大きくはないフロア。
でも、仕切りのないそんな環境だからこそ まごころ倶楽部梅丘の“サロン”の雰囲気は生まれるのかもれない。
世田谷の素敵なサロンは、これまでの経験を最大限に活かすことのできる職場であり、同時に、経験豊富なベテランから多くのことを学ぶことができる場でもある。
ここは、看護職員として、そして、介護職員として…。これから介護現場のキャリアをスタートさせる絶好の環境と言えるでしょう。